2002年度審査委員長賞(中学生部門)〜地球を守ろう

人間は、本当に地球を救えるのでしょうか。

地球の生き物を紹介するある有名なテレビ番組は、地球の自然や生き物を大切に訴えています。私は、そのことに首をかしげました。取り上げられている生き物たちは、めずらしい生き物ばかりです。ジャングルの奥深くや海の底などに住んでいます。そこへ人がはいっていかない方が、その生き物は住みやすいはずです。本当に自然や生き物を大切にしようと思うなら、撮影をするより、そっとしておく方がいいはずです。自分勝手だと思いませんか?去年、アフガニスタンで戦争がありましたが、新聞には死亡者が何名とか、家が焼けたとか、政治の問題などが書いてありました。被害を受けたのは、人間だけでしょうか。何も悪くない木や草、動物だって被害を受けています。マス・コミは、こういうことも取り上げるべきだと思います。

また、身近な所では、田んぼが埋め立てられて虫がおいやられ、川が汚れて魚が住める状態ではなくなってきました。どれもこれも、人間が悪いはずです。しかし、自然を大切に考え、できる限りの事をしている人もたくさんいます。たとえば、私の祖母です。物を大切にし、古い物がたくさん残っていますし、ゴミもきれいに使っています。生ゴミは、畑の肥料になっているし、使い終わったビンやひもの再利用をいつも考えています。近所のおじいさんが所有している田んぼには、よく人参のさきっぽや、キャベツの葉が落ちています。地球のことを大切に思う人がふえればいいと思います。

最近テレビで、未来には、地球に住むのをやめて、宇宙に住めるということを言っていました。夢のような話でワクワクしますが、逆に考えると、地球を捨てるということではないでしょうか。自分たちが汚してきたからには、最後まで責任をもたなくてはいけません。でも、もしかしたら、捨てられているのは人間の方かもしれません。今、地球は、人間に逆襲しています。自らを犠牲にして、洪水をおこしたり、かんばつをおこしたりしているのです。このままでは、地球がかわいそうです。地球は人間だけのものではありません。動物・植物など、いろいろな生き物が住んでいます。人間が、勝手に使うものではありません。

私は、地球が地球にいるすべての生き物にとって、住みやすい星になってほしいと思います。人間は地球を救うために、戦争をしている場合ではなく、世界的な会議をどんどんして、考えたことを実行しなければいけません。環境破壊をしている人間から、地球を守るために。私もボランティア活動に積極的に取り組むことを誓います。

2002年 審査委員長賞(中学生部門)
静岡県 中学2年 川口 菜々子