外務大臣賞(小学生部門)
『自然のために僕ができること』


広島県

尾道市立土堂小学校6年生

佐々木 幾星/Ikusei Sasaki

  

 「ガガガガー、ゴゴゴー。」ショベルカーの音。いなかのおじいちゃんの家の近くで、山がけずられて道路が作られています。自然がこわされているのです。

 地球上で地球を傷つけている生き物は人間だけです。人間は気が付いていなくても、自然に色々助けてもらっているのに・・・。

 例えば木の根っこが土や石をしっかりと包みこんで、土砂くずれなどの災害を防いだり、水をたくわえたりしています。ぼくが実際に見たのは、六人ぐらいでやっと囲めるぐらいの太い木が台風で折られていても、土や石をしっかり包みこんでいた姿でした。

 他の生き物たちは今、地球がこのような状況にいるのを知らないと思います。つまり知らないうちに自然が傷つけられ、いつの間にか生き物の住みかがなくなっているのです。

 ぼくは以前、広島県宮島のジュニアパークレンジャーのキャンプに参加したことがあります。その時に一番しょうげきを受けたのは、アカテガニの産卵でした。山のおくや沢からたくさんのアカテガニが下りていくのを見ました。でも、とちゅうの道路で何匹ものアカテガニが無ざんにも車につぶされていて、心がいたみました。何とか浜辺にたどりついたアカテガニは、無事海でゾエアという幼生を産んでいてとても感動しました。その時にパークレンジャーの人から「だんだん数が減っている」と聞きました。ぼくは、キャンプ場などができたり、交通量が増えたから住みかがなくなり数も減っているのだと思いました。アカテガニを救うためには、人間が便利なだけではなく、アカテガニのことを考えて道路を作れば良かったと思いました。

 ぼくは自然の中で活動することが好きなので、今海岸のゴミ拾いや自給自足で野菜や果物を育てています。今年の春、お母さんから「自分で庭に畑を作ってもいいよ」と言われ、自分で計画をたて、家族に協力してもらいながら畑を作りました。はじめに土を良く耕し、レタス、ブロッコリー、ズッキーニ、ミズ菜、ラディッシュ、ニンジンを植えました。ぼくの畑は、化学肥料を使わずに自然のまま育てています。サラダやお弁当の野菜は買わずに、畑の野菜を使って作ることができます。前に植えたイチゴやサクランボも今年はなりました。窓のところには、緑のカーテンを作るために上から下までネットを張り、プランターに朝顔やゴーヤなどのツルが伸びる仲間を植えました。緑のカーテンがあるといつもすずしくエアコンなどは必要なくなるそうです。

 地球を守るためには、自然の中で遊び、今の自然の様子を知り、自然をすごいと思う経験をすることが大切だと思います。

 そして、人間が自然に適応し、人間と自然が助け合うことが大切だと思います。