2008年11月1日(土)〜2日(日)にかけて、3回目となる植樹祭ツアーが開催されました。今回はそのツアーの模様を完全レポートです。
■アイスブレイクゲームと自己紹介
12:00〜12:30/バス車内
伝言ゲームなどにより、初対面の子供たちの緊張もほぐれ、
自己紹介では本名でなく、この2日間呼ばれたい「愛称」
を発表しました。
・伝言ゲーム
「アニメのタイトル」や「フジイサン」のように「フジサン」と間違えやすい単語を後部座席から前へ伝言しました。
■自然体験学習
13:00〜15:20/山梨県環境科学研究所
山梨県環境科学研究所の教育スタッフによる指導で、富士山と地球環境保全 への理解を深めました。
●ネイチャーゲーム/自然観察「カモフラージュ」
13:00〜15:20/山梨県環境科学研究所
まずは、ナナフシやバッタのイラストを用いて擬態の説明、その後森の中へ入り、特定の範囲に隠されている人工物(全部で14個)を探しました。1回目は2個、2回目は9個、3回目は12個と、挑戦するたびに見つけた人工物の数が増えました。最後まで見つからなかった1つは「小さなカエルの模型」でした。見事に土や葉と一体化していて、参加者全員の20センチ先にあるにもかかわらずなかなか見つけることができませんでした。 目を凝らして観察してみると森には、たくさんの生き物(微生物〜昆虫〜小動物〜鳥・・・)が身を守るため、または獲物を得るために姿や色を変化させ、工夫しながら生息しているんだ!ということ、そしてこの森がなくなるとこの生き物たちは、生きていけないことを知りました。
教育スタッフによる擬態の説明
人工物を探せ!20mの道沿いにいくつの人工物があるか?
すぐ目の前にいるカエルを全員で探す・・・でも見つからない。
なかなか見つからなかったカエルの模型(直径約2cm)
〈人工物その1〉 カマキリの模型
●富士山麓の自然観察/生態観察園・自然観察路
3つのグループに分かれ、教育スタッフの誘導により富士山から流れ出た溶岩〜富士山麓の植生や森に棲む動物たちについての説明を歩きながら聞き、子供たちは初めて聞くいろいろなお話に興味津々でした。
以下、一部抜粋
・樹木によって香りが違う。
・触れると肌がかぶれてしまうツル性の木がある。
・アカマツの年齢の求め方は、節を数える。
・溶岩の影響
溶岩樹型とは、溶岩流に木が飲み込まれ、後に木が消失して空洞が残ることで、日本とハワイくらいでしか見られない。この場所の溶岩樹型は、1000年前の溶岩によるものである。
・アカマツの森
アカマツの木の確認/樹皮はデコボコ・あれている。
陽樹、耐乾性ありのパイオニア種である。
・植生遷移
菌類、藻類、地衣類、コケ類の順番に植生が発達する。
・フィトンチッド
フィトンチッドとは植物が出す揮発性物質のこと。
フィトンチッドは人間の免疫力を高めるという研究報告も
ある。キャベツにもフィトンチッドはある。虫にあわせて匂いを変えている。天敵をよぶ匂いを出すこともある。
●地球環境学習/研修室
小学生中学年・高学年、中学生のグループに分かれ、教育スタッフの進行で、スクリーンを使った映像やクイズを取り入れて地球環境について学びました。
クイズの回答は、各座席に設置された回答スイッチを押し、回答結果がすぐにスクリーン上で確認できる仕組みは子供たちをやる気にさせました。回答理由を問われると、進んで手を挙げてしっかりと自分の意見が言えました。
以下、一部抜粋
◆水と電気と森林に関わるクイズ
歯磨き中に水を流しっぱなしにしている人は?(結果Yes7,No7)
自動販売機で缶ジュースを頻繁に買って飲む?(Yes9,No5)
トイレットペーパーは真っ白がいい?(Yes12,No2)
・水の現状
使える水は、地球上の水の約0.04%である。
・環境先進国:スウェーデンのとりくみ
再生紙のトイレットペーパー、環境にやさしい洗剤、ビンを繰り返し使用するシステム構築、デポジット制の導入、成果として、水のノーベル賞を受賞
・海外の高校生の取り組み
湿地をつくり水質浄化、その取組みを政治家に提案
■アイスブレイクゲーム
16:30〜17:15/足和田ホテル会議室
13:00〜15:20/山梨県環境科学研究所
参加者の緊張をほぐし、親睦を深めることを目的として体を使ったゲームを行いました。
■植樹祭プレート作り
17:15〜17:45/足和田ホテル会議室
翌日に植樹する木につけるプレートを各自1枚作成しました。
■レクリエーション
19:00〜20:00/ホテルの外庭
夜空の観察や音に集中すること、チームで協力するゲームを行ないました。
以下、一部抜粋
・星の観察/前日に観察してきた自分の住んでいる町の空と河口湖の空を比べてみる。
河口湖の空の方が星の数が多い〜空気がおいしい。
・野外で黙って目を瞑り、1列になり歩くゲーム
目を瞑ることで、音や足元や雰囲気に敏感になりました。
・1個のボールを6人で一緒に運ぶゲーム
小学生と中学生の壁がなくなりました。
■第3回植樹祭 〜富士山の世界文化遺産登録を目指して〜
10:00〜11:45/山梨県富士河口湖町・長崎山さくらの里公園 【参加者】 ・地球こどもクラブ/小学生10名、中学生11名、保護者8名、理事及びスタッフ15名 ・富士河口湖町/子供約10名、大人約20名 ・(社)富士自然動物園協会/大人21名 ・長岡育英会/大人2名 ・三菱東京UFJ銀行/大人4名 合計 約100名
●あいさつ
・長岡喜法 地球こどもクラブ会長
今回のイベントの趣旨は、富士山と地球のために植樹することである。
将来、この長崎山さくらの里公園が緑あふれる桜の森として名所になる
ことを楽しみにしている。
・渡邉凱保 富士河口湖町町長
町にとっての植樹祭の意味とは、環境保全のため、
富士山の世界文化遺産登録のため、観光圏の1つの名所つくり
のために行なっている。
子供たちの思い出になればうれしい。
●植樹の仕方についての説明
・大嶋聡 西武造園株式会社設計営業部長代理
今回植樹するのは、3年生のフジサクラと15年生のベニヤマザクラ。
またここに来て桜を見て、植樹したことを思い出してほしい。
しっかり育つように植樹してください。
〈植樹の説明〉
・フジサクラについて
実生の3年生(高さ約30cm)フジサクラを1m間隔に植樹する。植樹する場所を掘り、ポットから出した桜の苗木を埋め、土をかぶし、根と土を活着させるためまわりを足でふみかためる。
・ベニヤマザクラについて
ベニヤマザクラの15年生(高さ約4m)を植樹する。有機たい肥を15%混ぜる。風が強いので支柱で固定する。
●植樹
地球こどもクラブ 長岡会長、富士河口湖町 渡邊町長、地球こどもクラブ副会長/富士自然動物園協会 中江常務理事、地球こどもクラブ 井田専務理事・江森常務理事・内海理事、長崎山さくらの里づくり協議会 田中常務理事、地球こどもクラブ参加者代表 小学生/正田真悟・中学生/山本大智
続いて参加者全員で、高さ4mのベニヤマザクラを15本植樹しました。
参加者の名前入りプレートを各自で植樹した木に取り付けました。
いつかまた、この場所に来て桜の木の成長を確認したい!と子供たちが話していました。
その後、場所を移動し、公園の散歩道の入り口となる平地及び斜面地で高さ30cmのフジサクラの苗木を310本植えました。 参加者は各々のシャベルで硬い地面に穴を掘り、大きく育ちますようにと願いながらていねい に土をかぶせました。
●山梨県世界遺産推進課よりいただきましたお土産の配布
・バンダナ
・チェンジング葉書
●記念プレート設置及び記念撮影
■富士河口湖町、第5回いきいき!みんなのまちの誕生日イベント会場へ
会場内には、地球こどもクラブのポスターコンクール受賞作品を計20点展示しました。
●昼食
12:40〜13:40/河口湖ステラシアター
イベント会場内にて、郷土料理他をいただきました。
●地球こどもクラブ理事公演
13:50〜14:30/河口湖ステラシアター
町の誕生日イベントのステージ上で、地球こどもクラブ理事によるミニ公演会を開催しました。
各理事は、地球こどもクラブの活動内容の紹介及び地球環境について話しました。
■植樹祭ツアーに参加した子供たちの感想発表
17:00〜17:30/バス車内にて