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ぼくたちの地球を守ろう
第15回アジアこども会議レポート

2008年7月30日、作文・ポスターコンクール授賞式の後、同じく東京都の如水会館にて、第15回アジアこども会議が開催されました。
受賞者のこどもたちが、「みんな繋がっている〜身近な環境問題と私と世界」というテーマについてグループごとに話し合い、その成果を発表し、最後に「こどもアジェンダ21」宣言書としてまとめ、環境省の出江俊夫 環境教育推進室長(環境大臣代理)に手渡しました。

基調講演

会議はNPO法人神戸国際ハーモニーアイズ協会 瀬川映太氏による基調講演からスタート。
ボランティア活動や海外支援、村作りなど様々な体験をもとに、「繋がり合い」をテーマとした実体験のドキュメンタリー映像により、「繋がるとどれほどの可能性が生まれるか!」「努力すれば夢は叶う!」ということを子供たちに伝えてくれました。

瀬川映太氏講演の要旨

これからの未来を考える上で、大切な事はまず、思うこと。そして、次に動くこと。
「私にも出来る!、私でも出来る!」そんな小さな行動が繋がると、いつの日か大きな事に繋がっていきます。可能性を信じ、どこまでも動き続けていきましょう。

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寸劇「未来の地球環境の為に」

テーブルごとに5つのグループに分かれ話し合い、地球環境について、今自分たちが出来る事について寸劇を作り、発表しました。
前日の夜から準備をしていたとはいえ、言葉の壁や初対面の緊張を乗り越えて、各グループがすばらしい寸劇を発表しました。
※各グループには通訳者の他に、コーディネーターとして学生スタッフが2人ずつ入り、子供たちに笑顔と活気を与えてくれました。

◆まずは、大人が見本を見せなければ・・・と、瀬川氏と学生スタッフによる
「ハチドリのひとしずく」の寸劇。

 

続いてこどもたちがグループに分かれて、発表してくれました。

◆タイ・日本グループ

タイの森林伐採などの環境問題を得意の絵で表現し、分かりやすく説明した後、その為に今、自分たちに出来る事を一人ひとりが発表しました。

「マイ箸を持とう」「石油資源削減の為、レジ袋をもらわない」などのメッセージを伝えました。

 

◆インド・日本グループ

体調の悪さや言葉の壁など、グループの中で最もコミュニケーションが難しかったインド・日本チームでしたが、最後には、川が汚くて金の斧が渡せないというユニークな発想の「金の斧 銀の斧」の寸劇を発表しました。担当した学生スタッフも最後には感動の涙を流すほどの素晴らしい発表でした。

 

◆韓国・日本グループ

浦島太郎を「エコ島太郎」に変えた寸劇を発表しました。練習中に涙を流すほどの衝突がありながらも、近代化が進んだ街で海が汚れてしまった為、恩返しがしたくても出来ない竜宮城の姿から始まり、それでも、一人ひとりの小さな努力できれいな環境を取り戻していく様子を見事に演じました。

 

◆シンガポール・日本グループ

「あなたはゴミを拾う人ですか?そのまま通り過ぎてしまう人ですか?」というゴミをポイ捨てする人間に対しての問いかけから始まり、シンガポールの子どもたちから「シンガポールではゴミを捨てると罰金になります!」という日本語でのアナウンスに続き、最後は「行動は人に合わせてするものではなく、自分の意思でするものでしょう。」という力強いメッセージで会場内をハッ!とさせました。

 

◆各グループの発表後は、地球こどもクラブ理事が感想を述べました。

 

■ディスカッション〜テーマ:「今、私たちに出来る事」

今までの寸劇やグループでの話し合いを通して、今、自分たちに出来る事を考え、グループ毎に発表しました。

◆タイ・日本チーム

  • 8月5日を「エコの日」として、冷房を使いません。
  • エレベーターは使いません。
  • 家の庭に植物を植えます。
 

◆韓国・日本チーム

  • 一人ひとりが家に植物を植え、その成長過程をみんなでメールや手紙でやり取りをしていきます。
  • その植物から育った種をまた近所に配り、大きな「ミドリの輪」を作ります。
  • 韓国には現在「植物を植えましょう」という日があるので、その日にもっと多くの人が植物を植えてくれるよう呼び掛けます。
 

◆インド・日本チーム

  • 夏休み中は家族や友人と外でネイチャーゲームをします。
 

◆中国・日本チーム

  • 5のつく日は「ゴミの日」として、ゴミを拾います。
  • これからはマイ箸、マイバッグを使います。
  • 水の節約をします。
 

◆シンガポール・日本グループ

  • 来年の7月30日(アジアこども会議の日)をエコの日とし、以下の事を行います。
  • 打ち水をする
  • お風呂の残り水で掃除をする
  • 自転車で移動する
  • 集まってゴミ拾いをする
 

各グループより様々なアイディアと共に実践する事の誓いが発表され、私たち大人も負けてられない!と気持ちを新たにしました。

■「こどもアジェンダ21」宣言書
 【未来の地球の為に、自分から小さな事を始めるヒーローになろう!!】

最後に「こどもアジェンダ21」を採択。兵庫県の中学3年生・大橋亜美さんが代表して宣言書にサインし、環境省の出江俊夫環境教育推進室長に手渡しました。

 

代表してサインする大橋亜美さん

環境省の出江俊夫環境教育推進室長に宣言書を手渡す

■懇親会

会議の後は、受賞者のこどもたち、その家族の皆さん、ご来賓の皆様、この日のイベントを手伝ってくれた通訳やボランティア、当クラブの理事やスタッフなど多数の関係者が参加して、懇親会が開かれました。

 

内海桂子理事による楽しいお話と乾杯の音頭

東てる美理事による内閣総理大臣賞受賞作文朗読

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