2002年度特別賞(中学生部門)〜雪のない冬

北京の冬は美しい。北京の冬は楽しい。冬になって、雪が降ると、隅々至る所は、子供たちの世界となってきます。大勢の子供たちは前の冬が終わったら、すぐ首を長くして次の冬を待ち始めます。雪のない冬は考えられません。しかし、近年になって、雪の降る量がどんどん減っている。子供達がとても心配しています。冬に雪が降らなかったら、怖い!

もし、あなたが少し留意していたら、すぐ分かることがあります。この何年間の夏は、ほとんど早早訪ねてきて、年毎に暑くなって一年の大部分の時間を占めます。暑さが、人々に迫ってきて襲います。人々に恐怖と騒動を与えます。しかし、冬は、なかなかやってきません。年毎に短くなって暖かくなってきます。今年の冬は、特にそうでしょう。一番いやになったのが、雪がそんなに降らなかったことです。昔は、今の時期になると、もうすでに天が寒く、地が凍り、風雪に覆われた世界になったでしょう。

18世紀の後半から、工業技術の発展につれて、商業経済が繁栄になりました。人類の生活レベルも一段と改善されました。特に近代化の時代に入って、人々が更なる経済の発展を求めるため、農耕地を多量に占領して、木材、石炭、石油、天然ガスなどの自然資源を壊滅するほど取り続けてきました。その結果、地球温暖化をさせ、大気層の中の二酸化炭素が急増して、地球の温度も年毎に上昇しています。ですから、北京の雪も年毎に薄くなってきました。このまま続いていくと、北京は本当に雪が降らなくなってきたら、小さいときの雪遊びの楽しさは、自分の記憶の中に残るしかないでしょう。

また覚えています。小四年の冬、大雪に逢いました。休みの日に仲間が集まって、先生と一緒に公園へ行きました。公園の中の平地には、小さい雪玉も取れないほど雪が薄かったので、園内の山の山頂に登りました。平地とまったく異なり、雪が厚く積もっていて、空からは雪の花びらもぐんぐん飛び舞っておちてきます。仲間たちは興奮して、即雪合戦を始めました。雪の中で仲間たちは、追いかけたり、雪玉を相手の首や頭に打ち当てたりして、その楽しさは言葉でうまく言えません。誰にとっても、一生の宝物になるでしょう。毎々冬になると、仲間の間に常にこんな声が聞こえます。「今年は、また雪が降りますか」、答えはいつも、「降るかもね」自信のある答えは、もう出ません。

これからは、環境の汚染を止めないと、十何年間も、何十年間も雪の降らない時期が来るかもしれません。いや、その後も永遠に降らなくなるかもしれません。そのような雪のない冬になったら、皆さんの生活はどのようになるでしょう。皆さんの気持ちはどのようになるでしょう。環境の汚染が悪化すると、世界中の温度が上昇し、全世界の冬がなくなってしまいます。南極の氷山は溶けてしまいます。そうなると、世界中の海抜より6.5メートル低い大きな都市は、地図から消えて、水没されてしまいます。オーランド、上海、北京などの名詞は、歴史の教科書にしか出なくなります。

私たちは、汚染は要りません。雪のない冬は要りません。私たちは私たちから尽力して頑張ります。雪遊びできる大雪がまた降ってくるために頑張ります。

2002年 特別賞(中学生部門)
中国 北京十五中学校  中学2年 徐 昕怡